フリーアドレスを導入したものの、気がつけば「いつも同じ席に座っている…」という状態になっていませんか?せっかくフリーアドレスを導入したのに、席が固定化してしまっては、フリーアドレスのメリットを十分に活かせません。
フリーアドレスの固定化は、オフィス環境や従業員の意識、運用方法など、さまざまな要因が考えられます。この記事では、フリーアドレスが固定化する原因を分析し、その解決策を具体的に解説していきます。
フリーアドレスが固定化してしまう本当の原因を理解し、自社のオフィスに潜む問題点を発見しましょう。
目次
フリーアドレスなのに席が固定化する5つの原因

せっかくフリーアドレスを導入したのに、効果を実感できていない企業も多いのではないでしょうか?「どこに誰がいるのかわからない」「集中できない」などの状況に陥り、苦痛やストレスを感じ、辛いと思っている従業員がいるかもしれません。
フリーアドレスを導入したのに、席が固定化するのには、以下の5つの原因が考えられます。
● どこに誰がいるかわかりにくい
● 集中力が落ちてしまう
● 他部署とコミュニケーションを取るのが難しい
● 書類・私物などの管理が難しい
● フリーアドレスに不向きな部署にも導入した
それぞれ詳しく解説するので、自社の状況と照らし合わせてみてください。
どこに誰がいるかわかりにくい
フリーアドレスでは、毎日座る場所が変わります。そのため、「誰がどこにいるのかわからない」という状況が発生しやすくなります。オフィスが広かったり従業員が多かったりする場合は、探すのに時間がかかってしまい、業務効率が低下する可能性もあるでしょう。
また、誰がいるのかわからない状況は、従業員の不安感やストレスを増大させる要因にもなります。
「誰かに相談したいけれど、どこにいるのかわからない…」
「急ぎの用事があるのに、探すのに手間取って困る…」
このような状況に直面すると、従業員はただでさえ仕事で疲労を感じているのに、さらに精神的に疲れるでしょう。
「どこに誰がいるのかわからない」という状況が続くと、従業員は常に緊張状態に置かれ、リラックスして仕事に取り組めなくなります。
WORK AGILEを導入すると、PCやスマートフォンから簡単にアクセスできるようになるため、誰がどこに座っているのか一目でわかります。従業員の不安やストレスを軽減し、業務効率を向上させられるでしょう。
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集中力が落ちてしまう
フリーアドレスでは周囲の音や人の動きが気になって、集中力が途切れてしまいます。固定席のように、自分の周りの環境をコントロールできないことが、集中力低下の大きな原因です。
周りの会話や人の動き、オフィス機器の音など、さまざまな要因が集中力を阻害します。フリーアドレスのレイアウトによっては、このような問題を悪化させてしまう可能性もあります。
特に、会議スペースと作業スペースが近すぎたり、人が通りやすい場所に作業スペースがあったりすると、集中しにくい環境になってしまうものです。フリーアドレスに対して、「うるさい」「やめてほしい」といったクレームが出てしまうケースもあるでしょう。
他部署とコミュニケーションを取るのが難しい

フリーアドレスには、部署間のコミュニケーションを促進する効果が期待されます。
しかし、同じ部署のメンバー同士で固まって座ってしまい、他部署との交流が生まれにくいというケースも少なくありません。せっかくフリーアドレスを導入したのに、これでは従来の固定席とあまり変わりありません。
その結果、部署間のコミュニケーション不足につながり、
● 他の部署の進捗状況を把握できず連携が遅れてしまう
● 誤解が生じやすくなって無駄な作業が発生してしまう
● 必要な情報を得るためにわざわざ席を立って探し回らなければいけない
といった非効率な状況に陥り、生産性低下につながる可能性があります。
書類・私物などの管理が難しい
フリーアドレスでは固定席がないため、書類や私物などの管理が難しくなるという側面も持ち合わせています。
毎日、必要な書類や私物を持ち運ぶのは面倒であり、置き場所を忘れたり、紛失したりするリスクもあります。特に、個人ロッカーなしの場合は、問題はさらに深刻化するでしょう。自分の荷物を置く場所がないため、常に持ち歩かなければならず、大きな負担になります。
また、セキュリティ面でも不安が残ります。重要な書類を、フリーアドレスのデスクに置きっぱなしにしておくのは心配です。誰かに見られてしまったり、うっかり置き忘れてしまったりしたら…と考えると、安心して仕事に集中できません。
書類や私物の管理に気を取られて、本来の業務に集中できないのは、大きな問題です。
フリーアドレスに不向きな部署にも導入した
フリーアドレスは、すべての部署に適しているわけではありません。部署によっては、業務効率が低下したり、セキュリティリスクが高まったりする可能性があります。
たとえば、集中作業の多い部署は、フリーアドレスに向いていません。常に人が移動したり、会話したりしているので、集中して作業をするのが困難になります。静かな環境でじっくりと仕事に取り組みたい人にとっては、大きなストレスになるでしょう。
チームワークを重視する部署もフリーアドレスには適していません。チームメンバーが近くにいないことが増えるため、コミュニケーションが取りにくくなります。連携がうまくいかず、業務効率が低下するでしょう。フリーアドレスに対して「意味ない」と感じてしまう従業員が出てくるかもしれません。
フリーアドレスを導入する際は、それぞれの部署の業務内容や働き方を考慮し、慎重に判断する必要があります。
フリーアドレス導入企業の実態

※出典:パーソルファシリティマネジメント株式会社「フリーアドレス実態調査。席の固定化を生む2つの要因とは?」
フリーアドレス化とは、従業員に固定席を設けず、自由に席を選んで仕事ができるワークスタイルに移行させることです。コミュニケーション活性化や創造性向上などを目的として導入する企業が多い一方、さまざまな課題も存在します。
そこで、多くの企業は従業員の多様な働き方をサポートするための環境づくりに力を入れています。実際に、フリーアドレス下で働くワーカーの約7割が、オフィス内に多様な用途のエリアがあると回答しているのです。
しかし、必ずしもフリーアドレス化が成功するとは限りません。「フリーアドレス固定化」「フリーアドレス化失敗」といった言葉があるように、運用方法によっては業務効率が低下するケースも少なくありません。
フリーアドレス化の課題としては、集中しにくい環境や従業員の抵抗感、書類や私物の管理の難しさなどが挙げられます。フリーアドレスを定着させるには、従業員への丁寧な説明と集中できる環境づくり、個人ロッカーなどの設備投資、定期的な見直しと改善が重要です。
フリーアドレスにおける席の固定化を防ぐ方法5選

せっかくフリーアドレスを導入したのに席が固定化してしまっては、本来のメリットを十分に活かせません。フリーアドレスを効果的に運用するには、固定化を防ぐための工夫が必要です。
今回は、フリーアドレスにおける席の固定化を防ぐための対策を5つ紹介します。
個人ロッカーを導入する
フリーアドレスにおいて、席の固定化を招く原因の一つに「荷物問題」があります。
毎日、自分の荷物を持って移動するのは大変であり、置く場所に困ることもあります。フリーアドレスを導入する際は、オフィス家具や設備にも気を配りましょう。
たとえば、従業員一人ひとりにロッカーを割り当てることで、この問題を解決できます。個人ロッカーは、フリーアドレスにおける「マイデスク」のような役割を果たします。自分の荷物を安心して保管できるため、従業員はより積極的にフリーアドレスを活用するようになるでしょう。
個人ワークに集中できる環境を設ける
フリーアドレスでは、周囲の音や会話が気になって集中できないという声も聞かれます。集中できない環境では、必然的に静かな場所に固定して座ってしまいがちです。集中スペースを設けて、従業員が集中して作業できる環境を整えましょう。
たとえば、仕切りや防音材などを活用して周囲の音を遮断することで、集中しやすい空間を作れます。集中スペースがあれば、従業員は必要に応じて静かな場所で作業できるため、席の固定化を防ぐことにもつながります。
グループアドレスを導入する

グループアドレスとは、チームやプロジェクト単位で、特定のエリアを共有する制度です。
フリーアドレスと固定席の中間のような形で、チームメンバーが近くに座ることで、コミュニケーションを促進できます。情報共有や相談がスムーズにおこなえるため、業務効率の向上につながるでしょう。
特に、グループアドレスはチームワークを重視する部署におすすめです。固定席とフリーアドレス、それぞれのメリットを併せ持てるので、より快適で生産性の高い働き方を実現できます。
ペーパーレス化を推進する
紙の資料が多いと持ち運びが大変になり、特定の場所に座り続ける原因となります。会議や打ち合わせの度に、大量の資料を抱えて移動するのは大変です。必要な資料をデスクに置いておきたいため、同じ場所に座り続けてしまう人もいるでしょう。
そこで、ペーパーレス化を推進することで、従業員の移動の負担を軽減できます。資料をデジタル化し、クラウド上で共有すれば、場所を選ばずに仕事ができるようになります。
ペーパーレス化は業務効率化やコスト削減、セキュリティ向上などもメリットです。フリーアドレス導入と合わせて、ペーパーレス化も積極的に推進しましょう。
多機能型の座席管理ツールを導入する
フリーアドレスでは、従業員が自由に席を選ぶため、誰がどこに座っているのか把握しづらくなります。そこでおすすめなのが、座席管理ツールの導入です。
リアルタイムで座席状況を把握できるため、どこに誰が座っているのか一目でわかるようになります。同僚を探したり、空いている席を見つけたりするために、オフィス内を無駄に歩き回る必要がなくなるでしょう。
また、座席管理ツールの中には、フリーアドレスのネットワーク環境の管理機能を備えたものもあります。従業員がどこに座っていても、安全にネットワークにアクセスできるよう、セキュリティ対策を強化できます。
フリーアドレスの運用にお悩みの方は、ぜひ一度WORK AGILEの導入を検討してみてはいかがでしょうか?フリーアドレスのメリットを最大限に活かし、従業員満足度と生産性の向上につなげられます。
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WORK AGILEは、直感的な操作で簡単に利用できる座席管理ツールです。従業員の座席状況をリアルタイムで可視化できるのはもちろん、予約機能や利用状況の分析機能など、フリーアドレスの運用に必要な機能が充実しています。
フリーアドレスを成功に導くポイント

フリーアドレスを導入する企業は増加傾向にありますが、導入すれば必ず成功するとは限りません。フリーアドレスを成功させるには、事前の準備や計画、導入後の運用が重要です。
最後に、フリーアドレスを成功に導くためのポイントを3つ紹介します。
在席率から必要な座席数を決める
フリーアドレスを導入する際は、自社の在席率を把握することが重要です。
在席率とは、従業員がオフィスに勤務している割合です。営業や配達など、外出が多い職種の場合、在席率は低い傾向にあります。逆に、内勤中心の職種の場合、在席率は高くなるでしょう。在席率を把握すれば、必要な座席数を適切に設定できます。
たとえば、100人の従業員がいて、在席率が70%であれば、70席程度の座席があれば十分です。フリーアドレスでは、全員分の座席を用意する必要がないため、オフィススペースを有効活用できます。
WORK AGILEは、従業員の座席状況をリアルタイムで可視化できるシステムです。WORK AGILEを導入した企業では、どのような効果が出ているのでしょうか?実際にWORK AGILEを導入した企業の事例を見てみましょう。
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業務内容・職種に合わせて部分的に導入する
フリーアドレスは、すべての業務・職種に適しているわけではありません。
たとえば、
● 集中作業が多い業務
● 電話対応が多い業務
● セキュリティレベルの高い業務
などは、フリーアドレスに向かない部署といえるでしょう。
このような業務・職種には固定席を設けたり、仕切りでスペースを区切ったりするなど、業務内容に合わせて柔軟な対応が重要です。フリーアドレスを導入する際は、すべての従業員に一律に適用するのではなく、業務内容や職種に合わせて、部分的に導入することを検討しましょう。
ABWの取り入れを検討する
ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)とは、業務内容に合わせて働く場所を自由に選べるようにする働き方です。
フリーアドレスと似ていますが、ABWではさまざまな種類のワークスペースを用意している点が特徴です。
たとえば、
● 集中して作業したい時は、静かな「集中スペース」へ
● チームで議論したい時は、活気のある「コミュニケーションスペース」へ
● 休憩したい時は、リラックスできる「リフレッシュスペース」へ
といったように、ABWでは働く場所を自由に選択できます。従業員は仕事内容や状況に合わせて最適な環境を選べるため、より効率的に業務を進められるようになるでしょう。
また、ホテルのように、事前に働く場所を予約するシステム「ホテリング」の活用もおすすめです。従業員は事前に自分の仕事内容に合ったワークスペースを予約できるようになります。当日慌てることなく、スムーズに業務をおこなえます。
ABWを導入すれば、フリーアドレスのメリットを活かしつつ、デメリットを軽減できるでしょう。フリーアドレスの導入を検討する際は、ABWの取り入れも検討してみましょう。
「WORK AGILE」ならフリーアドレス導入時の課題を解決できる

引用元:WORK AGILE公式HP
フリーアドレスを導入する企業が増えています。しかし、「どこに誰がいるかわからない」「集中できない」「コミュニケーションが取りにくい」など、さまざまな課題に直面する可能性があります。
そのようなフリーアドレス導入時の課題を解決するのが、「WORK AGILE」です。WORK AGILEは、従業員の座席状況をリアルタイムで可視化するシステムです。誰がどこに座っているのか一目でわかるため、スムーズなコミュニケーションを促進できます。
また、集中スペースやコミュニケーションスペースの予約も可能です。従業員は、自分の仕事内容に合わせて、最適な場所で働けます。
WORK AGILEはフリーアドレス導入時の課題を解決し、より快適で生産性の高いオフィス環境を実現する、強力なツールといえるでしょう。
まとめ

フリーアドレス導入の目的は、コミュニケーションの活性化や、従業員の創造性・生産性の向上です。しかし、運用方法を誤ると逆効果になってしまう可能性があります。
固定化の原因としては、オフィス環境の問題や、従業員の意識の問題、運用ルールの問題などが挙げられます。フリーアドレスを成功させるには、これらの問題点を解決し、従業員が快適に働ける環境を整えることが重要です。
具体的には、個人ロッカーの導入、集中スペースの設置、ペーパーレス化の推進など、さまざまな対策を検討する必要があります。従業員への丁寧な説明や、定期的なアンケートなどを実施し、意見を収集しながら改善していくことも必要です。
ぜひこの記事を参考にして、自社に合ったフリーアドレスの運用方法を見つけてください。