アジャイルオフィスとは?導入する3つのメリットや成功のポイント、事例を解説!

グローバル化やデジタル化が進み、ビジネス環境は激変しています。従来のオフィスや働き方では社員の能力を引き出し、組織を成長させるのが難しいこともあるでしょう。 そこで注目されているのが「アジャイルオフィス」です。オフィス空間や働き方を柔軟にデザインすることで、社員のパフォーマンスが向上することを目指します。

この記事では、アジャイルオフィスのメリットや導入事例、成功のポイントを解説します。ぜひ、あなたの会社への導入を検討してみてください。

アジャイルオフィスとは

スマホを片手に悩む女性

アジャイルオフィスとは、固定席や仕切りがなく、社員が自由に働き方を選べるオフィスです。アジャイルとは「素早い」「機敏な」という意味を持ち、ソフトウェア開発の現場で使われている言葉です。

ソフトウェア開発では、最初に完璧な計画を立てるよりも、まずは作って試して改善していくことを重視します。このやり方を「アジャイル開発」と呼びます。

アジャイルオフィスは、アジャイル開発の考え方をオフィスや働き方に応用したものです。オフィスの形を決めたら終わりではなく、社員で意見を出し合いながらレイアウトや設備を柔軟に変えていくことを目指します。

フリーアドレスやABWとの違い

頬杖をつく女性

アジャイルオフィスと似た言葉に「フリーアドレス」や「ABW(Activity Based Working)」があります。それぞれ意味合いが異なるため、しっかり区別できるよう押さえておきましょう。

フリーアドレスとの違い

アジャイルオフィスとフリーアドレスは、どちらも固定席がない点が同じです。しかし、フリーアドレスはコスト削減やスペース効率向上を目的とし、オフィスのレイアウトや設備は基本的に固定されています。

一方、アジャイルオフィスは、社員が主体的にオフィス環境を改善できる点が特徴です。「もっと広いスペースが欲しい」「こんな家具が欲しい」といった意見を出し合い、必要に応じてオフィスを変えられます。

アジャイルオフィスは単に席を選ぶだけでなく、オフィス空間そのものを社員が作り上げていく自由があるといえます。

フリーアドレスについては、こちらの記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。
【新しい働き方】フリーアドレスとは?目的や向き不向き、導入のポイントを解説

ABWとの違い

アジャイルオフィスとABWは、どちらも社員が働く場所やスタイルを自由に選べる点が同じですが、その範囲や目的は異なります。

ABWは、仕事内容に合わせて最適な場所を選び、働くスタイルです。集中したい時は個室、チームで議論したい時はオープンスペースなど、仕事内容や気分に合わせて働く場所を選べます。

一方、アジャイルオフィスはABWをさらに発展させたものです。働く場所やスタイルを選ぶ自由に加え、社員が主体的にオフィス環境を改善します。社員が「こんなスペースがあったらいいな」というアイデアを出し合い、オフィスレイアウトを変更します。

ABWについては、こちらの記事でも詳しく解説しているので、参考にしてください。
ABWとは?フリーアドレスとの違いやメリット・デメリット、導入手順を解説

アジャイルオフィスが今注目されている背景

スマホを見ながら会話する男性社員

アジャイルオフィスが今注目されている背景には、変化への対応力が高いことが挙げられます。

現代のビジネス環境は、グローバル化やデジタル化の進展により、かつてないほど不確実性が高く、変化のスピードも速いです。このような状況下では、従来の固定的なオフィスや働き方では対応しきれず、企業は競争力を失ってしまう可能性があります。

アジャイルオフィスは、変化に柔軟に対応できるオフィス環境です。社員が自由に働く場所やスタイルを選べるだけでなく、必要に応じてレイアウトや設備を迅速に変更できます

高い柔軟性と対応力を提供できるアジャイルオフィスは、多くの企業から注目を集めているのです。

アジャイルオフィスを導入するメリット3選

PCを見ながら作業する社員

アジャイルオフィスを導入する主なメリットは、以下の3つです。

  • ●組織や働き方の変化に柔軟かつ迅速に対応可能
  • ●オフィスリフォームに伴うコストの削減
  • ●社員同士のコミュニケーションの活性化

導入を検討している方は、自社にどのようなメリットがあるのか参考にしてください。

組織や働き方の変化に柔軟かつ迅速に対応可能

アジャイルオフィスを導入するメリットの1つは、組織や働き方の変化に柔軟かつ迅速に対応できることです。

従来のオフィスは固定席や間仕切りがあるため、レイアウト変更に手間やコストがかかりました。レイアウトを変更する場合、一人ひとりのデスクや収納家具を移動させるなどの手間がかかっていたのです。

一方、アジャイルオフィスは固定席や間仕切りがないため、組織変更や事業内容の変化に合わせてレイアウトを自由に変更できます。たとえば、プロジェクトチームの発足や部署の統合・再編など、組織の変化に合わせて即座に最適なレイアウトに変更可能です。

アジャイルオフィスなら、さまざまな変化に対してスピーディーかつ柔軟に対応できます。変化の激しい現代社会において、企業の競争力維持に大きく貢献します。

アジャイルオフィスでは、柔軟にオフィスレイアウトを変更するため、誰がどこにいるかが把握しにくくなるのが課題です。WORKAGILEを用いれば、座席管理機能で確認できるため、アジャイルオフィスでの従業員の所在の把握が容易です。

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オフィスリフォームに伴うコストの削減

アジャイルオフィスを導入する2つ目のメリットは、オフィスリフォームに伴うコストを削減できることです。

従来のオフィスでは、個人の固定席や部署ごとのスペースを確保するために、多くのオフィス家具が必要でした。しかし、アジャイルオフィスでは共有スペースやフリーアドレスなどを活用することで、必要な家具の数を減らせます

これにより、オフィスリフォームにかかる費用や、家具の維持・管理にかかるランニングコストの大幅な削減が可能です。必要な家具の数が減ったことで、家具の移動や配置換えにかかる時間と労力の削減にもつながります。

WORK AGILEでは座席ごとの稼働率などの分析データが取れるので、席数やレイアウト、オフィススペースの最適化が可能です。

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社員同士のコミュニケーションの活性化

アジャイルオフィスは、社員同士のコミュニケーション活性化にも貢献します。固定席や間仕切りがないことで、 部署や役職を超えた交流が自然と生まれやすくなるためです。

たとえば、社員が自由に使えるオープンスペースを設ければ、部署や役職を超えた交流が自然と生まれやすくなります

別の部署で働いているからこそ、新たな視点や課題解決のヒントに気づけるかもしれません。普段は接点のないメンバーとの何気ない会話から、思わぬアイデアの創出や、新たなコラボレーションにつながることもあるでしょう。

アジャイルオフィスは、社員同士のコミュニケーションを促進し、チームワークの向上に大きく貢献します。

アジャイルオフィス導入を成功させるためのポイント5選

チームミーティングする若手社員

ポイントを的確に押さえることで、よりスムーズかつ効果的にアジャイルオフィスの導入を進められます。成功させるためのポイントは、以下の5つです。

  • ●目的の明確化
  • ●予算の検討
  • ●業種や部署に合わせた導入
  • ●適した家具の導入
  • ●導入後の効果検証・改善を行う

それぞれ詳しく解説するので、導入する際の参考にしてください。

目的の明確化

まずは、アジャイルオフィスを導入する目的を明確にしましょう。

目的が曖昧なまま導入を進めると、費用対効果が見えにくくなったり、社員の理解が得られなかったりする可能性があります。

コミュニケーションの活性化や生産性の向上、企業イメージの向上など、導入目的は企業によってさまざまです。目的が具体的に定まっていれば、オフィスデザインやレイアウト、必要な設備などが明確になります。

予算の検討

アジャイルオフィスを導入する際は、事前に予算をしっかりと検討し、計画的に進めることが重要です。

アジャイルオフィス導入には、オフィス家具の購入やレイアウト変更、ITツールの導入など、さまざまな費用がかかります。事前に予算を明確にすることで、本当に必要なものを見極め、無駄な出費を抑えられます

たとえば、初期費用を抑えたい場合は既存家具のリユースや、レンタルサービス活用の検討も可能です。途中で資金が不足したり、想定外の費用が発生したりするリスクを回避できます。

業種や部署に合わせた導入

雑談する社員

アジャイルオフィスは業種や部署に合わせた導入が可能です。 固定席や間仕切りがないため、レイアウト変更が容易だからです。そのため、業種や部署の特性に合わせて、オフィス空間を自由にカスタマイズできます。

外回りが多い営業部門では、フリーアドレスデスクや商談スペースを多く設けることで、効率的な働き方が可能になります。また、集中作業が多い開発部門では、個室ブースやリラックススペースを充実させることで、生産性向上に貢献できるでしょう。

社員の意見をヒアリングし、働く人が使いやすいオフィス空間をデザインすることが重要です。

適した家具の導入

アジャイルオフィスを導入する際は、社員の働き方やコミュニケーションスタイルに合わせて、適切な家具を選びましょう。家具は単なるモノではなく、社員の働き方やコミュニケーションを大きく左右する要素です。

可動式のデスクやパーティション、ホワイトボード、リラックスできるソファなど、必要に応じて導入しましょう。スタンディングデスクやバランスボールチェアなど、身体への負担を軽減する家具は、健康的な働き方を促進するのに役立ちます。

また、アジャイルオフィスでは家具の配置を固定しないこともポイントです。プロジェクトの進捗やチーム編成の変化に合わせて、家具の配置を柔軟に変えれば、常に最適なワークスペースを維持できます。

導入後の効果検証・改善を行う

アジャイルオフィスを導入したら、そこで終わりではありません。定期的に効果検証をおこない、改善点を洗い出し、継続的にオフィス環境を進化させていくことが重要です。

効果検証をおこなうには、以下の方法があります。

  • ●社員アンケート
  • ●利用状況のデータ分析
  • ●観察調査
  • ●意見交換会

社員の声や利用状況のデータを参考に、継続的に改善していくことで、より効果的なオフィス環境を実現できます。

アジャイルオフィスは導入して終わりではなく、導入後の効果検証、改善が重要です。
データを取ったり、現場の声を聞きながらPDCAを回しましょう。
WORK AGILEであれば、座席稼働率等のデータを取得し、適切にPDCAを回せます。

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アジャイルオフィスを導入した企業の事例

腕を組む女性

最後に、アジャイルオフィスを導入した企業の事例を2つ紹介します。

  • ●日本IBM株式会社
  • ●株式会社ファンコミュニケーションズ

アジャイルオフィスを導入する際に参考になりますので、それぞれ確認しましょう。

日本IBM株式会社

日本IBMは、創業当初から「働き方改革=オフィス戦略」と位置付け、新しいアイデアを次々に取り入れてきました。

2012年には、全オフィスをオープンにする方針を打ち出し、社員のコミュニケーション活性化を目指しました。2015年からは世界各地のオフィスに、アジャイルオフィスを導入しています。

2018年には、このコンセプトを日本流にアレンジした世界初のオフィスを大阪事業所にオープンしました。フリーアドレス制を採用し、社員がその日の気分や仕事内容に合わせて働く場所やスタイルを自由に選べるのが特徴です。

また、大阪事業所ではオフィスの用途を以下5つのカテゴリーに分類しています。

  • ●集中
  • ●電話/Web会議
  • ●コラボレーション
  • ●ミーティング
  • ●リフレッシュ

個室ブースやコラボレーションスペースなど、多様なワークスペースを設け、コミュニケーションの活性化やイノベーションの創出を促進しています。

参考:働き方を変える「アジャイル」なオフィス ―― 日本IBM大阪事業所

株式会社ファンコミュニケーションズ

株式会社ファンコミュニケーションズは、インターネット広告関連事業を展開する企業です。コミュニケーションとコラボレーションを重視したアジャイルオフィスを導入し、社員間の連携を強化しています。

オフィス空間は、協業やオフラインでのスムーズなやりとりを促進するよう設計されているのが特徴です。簡単に動かせる家具を配置し、コミュニケーションが自然と生まれるような工夫が凝らされています。

また、集中作業が必要な際には専用の集中ブースを利用できるなど、多様な働き方をサポートする環境も魅力です。

株式会社ファンコミュニケーションズは、アジャイルオフィスを単なる働く場所としてではなく、社員と共に進化させていく「生きたオフィス」として活用しています。

参考:株式会社ファンコミュニケーションズ|迅速・俊敏に、多様な働き方を実現させるアジャイルオフィス

森トラスト株式会社

弊社森トラストも、アジャイルオフィスを導入している企業の一つです。

将来の多様な社会変化・ニーズ変化にも対応するため、家具や壁を極力固定化せず、全体の8割の空間に「可変性」をもたせてオフィスを設計しています。

人数・組織の増減や、働き方の変化、社員のニーズによって柔軟にオフィスを変化させていくことで、進化し続けるワークプレイスを実現するという考えのもと、フロアの8割の部分は、社員の手もしくは軽微な工事で変更できる設えになっています。

また、WORK AGILEを用いて、座席やブースごとの利用状況を把握・分析することで、レイアウト変更・用途変更などに活用しています。

参考:森トラスト株式会社|森トラストの本社移転 将来にわたり社員の「目的地」となるオフィスを実現「他部署との交流が増えた」85%など、社員エンゲージメントが向上

アジャイルオフィスの導入・運用にはWORK AGILEがおすすめ

WORK AGILEの管理画面

引用元:WORK AGILE公式HP

アジャイルオフィスをスムーズに導入・運用したいのであれば、WORK AGILEがおすすめです。

WORK AGILEは、座席の管理や利用状況の把握を効率化する座席管理システムです。アジャイルオフィスの導入・運用に役立つ機能としては、次のようなものが挙げられます。

  • ●座席予約:社員がPCやスマートフォンから簡単に座席を予約できる
  • ●利用状況の可視化:リアルタイムで座席の利用状況を確認できる
  • ●レイアウト変更:ドラッグ&ドロップで簡単にレイアウト変更ができる
  • ●データ分析:座席の利用状況や移動履歴などを分析し、オフィス改善に役立てられる

これらのWORK AGILEの多彩な機能は、アジャイルオフィスの導入・運用を強力にサポートします。アジャイルオフィスの運用効率を高め、社員の満足度向上や生産性向上にもつながるでしょう。

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まとめ

アジャイルオフィスのイメージ

アジャイルオフィスは柔軟な働き方を実現し、社員の創造性や生産性を向上させるなど、多くのメリットをもたらします。

しかし、導入にあたっては座席の確保や同僚の居場所の把握、スペースの利用状況の把握などの課題も存在します。

これらの課題を解決するのが、WORK AGILEという座席管理システムです。

WORK AGILEは、座席予約機能によって社員が事前に座席を予約できるため、出社時に座る場所がないという不安を解消します。リアルタイムで誰がどこにいるのかも確認できるため、コミュニケーションの効率化にもつながります。

WORK AGILEは、初期費用無料で、月額料金も1名あたり300円からと手軽に導入できる点も魅力です。まずは無料トライアルで、その効果を実感してみてはいかがでしょうか。

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