【新しい働き方】フリーアドレスとは?目的や向き不向き、導入のポイントを解説

タブレットで作業している人

テーブルや椅子が設置されているフロアで、自由に好きな席で働く「フリーアドレス」。
IT企業やベンチャー企業など、比較的自由な働き方ができる企業に適しているオフィススタイルです。フリーアドレスを導入する企業が増えつつある今、自社への導入を検討している担当者も多いでしょう。

そこで本記事では、フリーアドレスをスムーズに導入できるよう、向き・不向きのケースや失敗を防ぐための注意点について解説します。導入するまでの流れも紹介するので、あわせて参考にしてみてください。


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フリーアドレスとは?

おしゃれで整理されたオフィス

フリーアドレスとは、テーブルや椅子が設置されているフロアで、自由に好きな席で働くオフィススタイルのことです。アドレスフリーとも呼ばれており、1987年に清水建設の技術研究所で試験的におこなわれたのが始まりです。

社員一人ひとりが固定席をもたず、空いている席を使うフリーアドレスは、カフェや図書館の利用方法と似ています。業務内容やその日の気分に合わせて働く場所を選べるため、社内の様々な人との接点が作れ、社内のコミュニケーション活性化や生産性向上などの効果が期待できるのです。

スタートからすでに30年以上経過しているフリーアドレス。近年、導入する企業は増加傾向にあります。なぜ今注目されているのか、続けてその背景について解説します。

今フリーアドレスを導入する企業が増えている背景

今フリーアドレスを導入する企業が増えている背景には、ICT(情報通信技術)の進化が大きく関係しています。ICTが進化する前は、固定電話や箱型コンピューター、紙文書などがオフィスの象徴的存在でした。社員一人ひとりに固定席がなければ、仕事が成り立たない環境だったのです。

しかし、ICTが進化した今、固定電話はモバイルフォンに、箱型コンピューターはノートパソコンやタブレットに変わりました。また紙文書をクラウド化するペーパーレス化の流れも急速に進んでいます。これにより、社員はさまざまな場所で働くことが可能となり、フリーアドレスという働き方を実現できる企業が増えたのです。

加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあります。
フリーアドレスは、コロナ禍で政府から要請されたリモートワークや出社制限による一部社員の出社と相性が良く、またソーシャルディスタンスがとりやすい働き方でもあります。 これらの理由から、導入する企業の増加を後押ししました。

フリーアドレス導入の目的は?

アイディア出しをする人たち

フリーアドレスの導入には、以下2つの目的があります。

 ・全社内のコミュニケーションの活性化
 ・オフィススペースの有効活用

それぞれ解説するので、導入を検討している担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

全社内のコミュニケーションの活性化

固定席の場合は、部署単位で区画を作り、誰がどの席に座るのか指定されるのが一般的なスタイルです。全社員が毎日同じ席に座るため、情報交換や日常のコミュニケーションをとる相手が特定されやすくなります。他部署と関わる機会がなければ、コミュニケーションは部署内に留まるでしょう。

フリーアドレスを導入することで、部署を超えたコミュニケーションがとりやすくなります。部署に関係なく空いている席に座れるので、これまで話す機会がなかった社員とも交流できます。社内全体のコミュニケーションが活性化すれば、新たなアイディア創造や部署内では見えていなかった問題点の発見など、企業の成長促進にも有効です。

オフィススペースの有効活用

フリーアドレスは、社員の数よりも少ない席数を設置するのが一般的です。社員一人ひとりに座席を用意する必要がないので、オフィススペースを有効活用できます。

例えば、営業職は日中外出することが多いため、30人の社員に対して座席数が20〜25席あれば、特に問題はないでしょう。空いたスペースは、仕切りを作って集中ブースやWEBミーティングブースにするなど、その職場に適した使い方ができます。

フリーアドレスの導入が向くケース

オフィスで仕事をする人たち

フリーアドレスのことを把握したところで、自社に適しているのか気になっている方は多いでしょう。次のような特徴が見られる職場は、フリーアドレスに適しているといえます。

 ・社員の在席率が低い
 ・リモートワークなど柔軟な働き方ができる 
 ・部署をまたいだ業務がある

フリーアドレスは自社に適しているのかどうか、一つずつチェックしてみてください。

社員の在席率が低い

フリーアドレスは、社員数よりも座席数が少ないのが特徴です。社員の在席率が高い部署でフリーアドレスを導入すれば、座れない社員が出てしまいます。社員からは不満が噴出し、混乱を招くおそれがあります。

フリーアドレスに適した職場としては、外出の多い営業部や社内外とのミーティングが多い企画部などが挙げられます。在席率が低く、全社員が揃うことがほとんどないのであれば、フリーアドレスを導入したほうが空席を作らずにすむのでオフィススペースを有効に活用できます。

リモートワークなど柔軟な働き方ができる

ICTの進化により、出社せずに勤務することも可能になりました。リモートワークや時短勤務など、働き方が多様化している職場では、全社員が揃う機会は少ないでしょう。フリーアドレスを導入すれば、空席が目立たなくなり、社員同士のコミュニケーション活性化につなげられます。

新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症を予防するため、リモートワークを導入している企業はここ数年、増加傾向にあります。それと同時に、フリーアドレスを導入し執務スペースを圧縮、空いたスペースを戦略的に活用することでオフィスのさらなる生産性 向上を図ることも可能です。

部署をまたいだ業務がある

フリーアドレスは、他部署とのコミュニケーション活性化にも効果的です。部署をまたいだ業務やプロジェクトがある企業なら、フリーアドレスを導入することで、他部署とのコミュニケーションがとりやすくなります。結果的に、業務をより円滑に進められます。

また、部署内では見えていなかった問題点を、他部署の社員から指摘されて初めて気付くケースもあるでしょう。問題点を改善できれば、アイディア創出や業務効率化など、さまざまなメリットが得られるはずです。

フリーアドレスの導入が向かないケース

手を交差させてばつを表している人たち

フリーアドレスが適さない職場もあります。次の特徴が見られる場合は、控えたほうがよいでしょう。

 ・紙ベースの作業が多い
 ・個人情報や機密情報を扱う

フリーアドレスが向いていないのに導入すれば、高い確率で失敗します。自社に適しているかどうか、チェックしてみてください。

紙ベースの作業が多い

クラウド化が進み、ペーパーレス化を導入する企業が増えていますが、未だ紙ベースの作業をメインとしている企業も少なくありません。契約書や稟議書などの書類関連が紙ベースの場合、所有するものが多くなるため、固定席をもったほうが保管場所に困らずにすみます。

また紙ベースは、上長の確認やサインが必要になる場面が多々あります。フリーアドレスにすると上長を探すのに手間取り、業務に遅れが出てしまう可能性があるでしょう。固定席なら上長を見つけやすいので、余計な手間を増やさずにすみます。

個人情報や機密情報を扱う|経理、法務、事務職など

経理や法務、事務職などは、個人情報や機密情報を扱う機会が多いため、フリーアドレスに適していません。フリーアドレスの場合、さまざまな部署の社員が同じ場所で働くため、誰がどこから見ているか分かりません。そのため、情報漏洩のリスクを高めてしまうのです。

加えて、個人情報や機密情報はペーパーレス化するのも容易ではないため、紙ベースで保管している企業は多いでしょう。しかし、紙ベースのままでは紛失する恐れがあります。固定席があれば資料を持ち出す必要がないので、紙を紛失するリスクを抑えられます。

フリーアドレス導入の問題点|社員が感じるストレスは?

PCの前で突っ伏している男性

フリーアドレスを導入すると、一定の社員がストレスを感じる場合があります。なかでも多いのは、慣れている既存のスタイルから、慣れない新しいスタイルに変更するストレスです。

フリーアドレスに関わらず新しいことを導入すれば、従来のやり方とは大きく異なるためストレスを感じやすいものです。とはいえ、フリーアドレスを導入したことで、社員が働きにくくなったり負担が増えたりすれば、一時ではなく継続的なストレスになります。

また、社内体制がフリーアドレスに対応していないと、席が足りないといったトラブルが起きます。社員からは不満が噴出し、企業に対し不信感を抱く原因にもなりかねません。

このようなストレスを軽減するためには、ツールの活用が有効です。社員にとって使いやすいフリーアドレスを導入できれば、モチベーション向上や業務効率化にもつながります。


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フリーアドレス導入は意味ない?失敗を防ぐための注意点

会議室でPC画面を確認するチームの様子

「フリーアドレスを導入したけれど従来のほうがよかった…」という事例は決して少なくありません。失敗を防ぐためには、次の7つの注意点を押さえておきましょう。

 ・導入目的を明確にする
 ・ツールを用いた在席率の算出と勤怠・座席管理
 ・グループアドレスの作成・導入
 ・席が固定化されないようなルール作り
 ・仕事に集中できるレイアウトの作成
 ・テーブルやロッカー収納、文具などの事前準備
 ・ペーパーレス化を進める

それぞれ詳しく解説します。フリーアドレスの導入が意味のないものにならないよう、以下を参考にしてみてください。

導入目的を明確にする

単にフリーアドレスを導入しても、無意味なものになる恐れがあります。目的を明確にすることで、適切なフリーアドレスの形を具体化できます。例えば、「新しい価値を生むために部門を超えたコミュニケーションを活性化したい」と「空いたスペースを有効活用したい」では、レイアウトは大分異なるでしょう。

また、新しいことを導入する際は社員からの理解も必要です。目的をしっかり伝え、フリーアドレスの必要性を理解してもらうことで、スムーズな導入が可能になります。

ツールを用いた在籍率の算出と勤怠・座席管理

フリーアドレスで困りやすいのが、「席がない」「誰が休んでいるのか、どこにいるのか分からない」といった状況に陥りやすいことです。座席数は社員数よりも少なくなるため、場合によっては席が足りなくなる可能性があります。

またフリーアドレスは、固定席をもたないので、コンタクトをとりたい社員を見つけるのにも苦労するでしょう。たくさん探した結果、出社していなかったという可能性もあり得ます。

このような状況を作らないためには、ツールを用いた在席率の算出と勤怠・座席管理が有効です。前もって席を予約できると「座る場所がない」ということにはなりませんし、勤怠・座席管理があれば特定の社員を見つけるのも容易です。


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グループアドレスの作成・導入

フリーアドレスは他部署とのコミュニケーション活性化につながります。しかし、同じ部署・組織内のメンバーとのコミュニケーションは、希薄になる恐れがあります。そこで作成・導入したいのが「グループアドレス」です。

グループアドレスとは、同じ部署・組織内でフリーアドレスをおこなうオフィススタイルのことです。エリアメンバーが隣にいるので、同じ部署・組織内のメンバーとのコミュニケーション不足を防げます。定期的に席を変えることで、他部署のメンバーとも気軽に交流できます。

席が固定化されないようなルール作り

フリーアドレスにしても、結局は席が固定してしまう可能性があります。これでは社内のコミュニケーション活性化にはつながらないので、席を固定化しないためのルールが必要です。「前日と同じ席には座らない」「同じ部署の社員で固まらない」など、具体的なルールを作りましょう。

仕事に集中できるレイアウトの作成

仕事に集中できなければ、生産性の低下につながります。一人で黙々と作業したい人もいれば、複数の社員と意見交換しながら仕事をしたい人もいるはずです。

仕切りもなく同じ空間にしてしまえば、黙々と作業したい人は気が散り、仕事に集中できなくなります。全社員が生産性を高められるよう、職種や業務を考慮しながら、仕事に集中できるレイアウトを作成しましょう。

テーブルやロッカー収納、文具などの事前準備

フリーアドレスの場合、固定席にあるような自分専用のワゴンがないため、パソコンや書類などを保管できるテーブルやロッカー収納を用意しましょう。ロッカーに郵便受けがあれば、郵便物を受け取るのにも便利です。

またハサミやホッチキスなどの文具は、個人持ちにするのではなく、オフィス全体で共有するのがおすすめです。文具の置き場所が固定されると、管理しやすくなるため総務担当者の業務削減につながります。使った人は自然と同じ場所に片付けるので、整理整頓された環境を保ちやすいというメリットもあります。

ペーパーレス化を進める

業務で扱う書類が紙ベースの場合、移動するたびに持ち運びしなければいけません。荷物にもなりますし、紛失するリスクもあります。ペーパーレスにすれば、パソコンやタブレットから必要なデータにアクセスできるため業務効率化につながります。フリーアドレスを導入するうえでペーパーレス化は必須です。

フリーアドレスを導入するまでの流れ

笑顔で立っているスーツ姿の女性

フリーアドレス導入時の注意点を把握したところで、導入するまでの流れを押さえておきましょう。次のような手順に沿っておこなうと、スムーズに効果的なフリーアドレスを導入できます。

 1. フリーアドレスの導入目的の決定
 2. 導入する範囲の決定
 3. 座席数の決定
 4. 座席の運用形態の決定
 5. デスクや備品、ツール等の検討
 6. 説明会などで社内への浸透

フリーアドレスは企業全体ではなく、最適な部署のみに導入するのが一般的です。そのため、「2.導入する範囲の決定」では、どの部署にフリーアドレスを導入するのか選定する必要があります。ここを見誤らないように注意しましょう。

またツールを選ぶ際は、「導入目的に適した機能を備えているか」「社員にとって使いやすいか」といったところを重視してみてください。

フリーアドレスの効果的な運用にはWORK AGILEがおすすめ!

WORK AGILEの管理画面

フリーアドレスの導入を検討中の企業様は、弊社のワークスペース管理ツール「WORK AGILE」のご利用を検討してみてはいかがでしょうか?

WORK AGILEは事前に席を予約して確保する「ホテリング」の導入が可能です。これにより、フリーアドレスで課題であった、「出社したのに座れる場所がない」「空席があるかどうか出社しないと分からない」といった状況を作らずにすみます。誰がどの席で仕事をしているのかが視覚化されるため、勤怠・座席管理も容易です。

また、WORK AGILEにはレポート機能も備わっているため、PDCAサイクルを回して フリーアドレスの運用パフォーマンスの向上に取り組めます。ここでいうPDCAサイクルとは以下のとおりです。

 ・P:移転・大規模レイアウト変更の計画(評価と改善施策を盛り込み最適に)
 ・D:適用(ハイブリッドワークの課題を解決)
 ・C:計画と出社率・席稼働率の差異確認(利用状況のレポート化で迅速確認)
 ・A:差異に対する改善案の施行(レイアウトや利用ルールを簡単変更)

これにより、定期的な改善が可能になるので、働き方をその都度最適化できます。

30日間のお試し利用は無料、最短即日稼働も可能です。
フリーアドレス、ホテリングの導入や効果的な運用をご検討中の方は、ぜひお問い合わせください。
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まとめ

オフィスで両手をあげて喜ぶチームの様子

フリーアドレスとは、テーブルや椅子が設置されているフロアで、自由に好きな席で働くオフィススタイルのことです。ICTが進化した今、働き方の多様化やペーパーレスが実現したことでフリーアドレスを導入する企業が増えつつあります。

しかし、フリーアドレスを導入しても見込んでいた成果を得られず、失敗するケースも少なくありません。そこでおすすめなのが「WORK AGILE」です。

「WORK AGILE」には、オフィス価値の最大化につなげられる機能が充実しています。社員のパフォーマンス向上や新たなアイディアの創出など、ワークスペースの生産性の向上に貢献します。

「WORK AGILE」は、お試し利用は30日間無料、最短即日稼働も可能です。
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