フリーアドレス導入の失敗事例6選!原因や向かない職種、成功するためのコツも解説

フリーアドレスとは、オフィスの中で固定席を持たずに好きな席で働くワークスタイルのことです。オフィススペースの効率化やコミュニケーションの活性化につながるため、導入する企業が増えています。

一方で、フリーアドレスについて調べていると、「失敗した」「意味がなかった」などのキーワードを目にすることもあるでしょう。「導入するからには失敗したくない」「フリーアドレスを効果的に運用したい」と思っている担当者の方は多いはずです。

本記事ではフリーアドレス導入の失敗事例や失敗の原因を解説します。事前に失敗しやすいポイントを押さえ、対策をしておきましょう。フリーアドレスに向かない職種や成功するためのコツも合わせて紹介しているので、フリーアドレスの導入を検討する際の参考にしてみてください。

「そもそもフリーアドレスとは?」というところから詳しく知りたい方は、フリーアドレスについて解説した記事「【新しい働き方】フリーアドレスとは?目的や向き不向き、導入のポイントを解説」もあわせてご覧ください。

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フリーアドレス導入の失敗事例6選

頭を抱える女性

フリーアドレスは、場合によっては失敗することもあります。フリーアドレス導入の失敗事例を事前に知っておくと、対策ができて未然に防ぐことができます。それぞれ詳しく解説するので、チェックしてみてください。

主な失敗事例は、以下の6つです。

  • ●席が足りなくなる
  • ●新人教育が難しくなる
  • ●書類が管理しにくくなる
  • ●雑談による生産性の低下
  • ●セキュリティの問題発生
  • ●誰がどこにいるか把握できなくなる

席が足りなくなる

フリーアドレスを導入すると、席が足りなくなることがあります。フリーアドレスを導入する企業は、設置する座席数を社員の人数分よりも少なくすることが多く、出社率が高くなると、せっかく出社したのに、席が全て埋まっており、座れない社員が出てくる場合があります。

「在席率が低い営業部のメンバーが全員集まった」「いつも在宅勤務している社員の出社率が高くなった」といった状況になると、社員の数が座席数を超えてしまいます。座席が見つからなかった社員は、無理やり詰めて座ることになったり、一度退社してもらい在宅勤務に切り替えてもらったりすることになるでしょう。 席が足りない状況が度々発生すれば、社員は不平不満が募り、モチベーションの低下につながる可能性があります。

新人教育が難しくなる

固定席を持たないフリーアドレスは、新人教育が難しくなる場合があります。新入社員と教育担当者の距離が遠くなるため、適切なタイミングで指導できなかったり、新人に疑問点があるときに教育担当者にすぐに聞くことができなくなったり、分からないことをそのままにしたりするといった問題が発生する可能性があります。

そもそも、従来の新人教育といえば、OJTとして、新入社員を教育担当者の席の近くに置き、指導やサポートするのが一般的でした。目が届きやすいため、適切なタイミングでの指導が可能です。しかし、やみくもにフリーアドレスを導入すると、どこにいるのか、そもそも出社しているのか?ということから都度確認する必要が生じます。

教育担当者にとっては新入社員がどこまで成長しているのか、何がわからないのかが不透明となり、新入社員にとっては気軽に相談できない環境に不安を抱くことでしょう。新人教育がやりにくくなると、戦力となる社員が育たず、その後の企業業績にも影響を及ぼし兼ねません。

書類が管理しにくくなる

たくさんの書類

ペーパーレス化が進んでいない企業がフリーアドレスを導入すると、書類を管理しにくくなります。各社員が固定席を持たないフリーアドレスは、書類を席に置いたままにはできないため、席を移動するたびに書類を持ち歩かなければいけません。

抱える書類が多いほど、移動の際の負担が増え、紛失するリスクも高まります。取引先や顧客の情報が記載された書類を紛失すれば、情報漏えいとなり、企業としての信頼を失うことになります。「ペーパーレス化が進んでいない」場合は、フリーアドレス導入の前準備としてペーパーレスを推進する必要がある場合や、「機密情報や顧客情報を取り扱うことが多い」場合は、まずは書類の保管方法についての運用見直す必要がある場合もあります。

雑談による生産性の低下

フリーアドレスは部署を超えたコミュニケーションが取りやすくなる一方で、雑談により生産性が低下することもあります。周りで仕事をする社員にとっては、雑談が気になり、集中しにくくなるでしょう。これでは生産性低下につながり、仕事に遅れが生じる可能性があります。

仲の良い社員が隣同士になると、無駄な雑談が増える可能性も。雑談から新しいアイディアやプロジェクトが生まれることもあるため、雑談自体を禁止する必要はありません。その代わり、社員一人ひとりが業務中と休憩中のオンオフがしっかりできる仕組みづくりが重要になります。

セキュリティによる問題発生

日によって席が変わるフリーアドレスは、名前も顔もわからない人が隣に座ることもあります。しかし、社内の人間かどうか調べる術がなければ、外部の人間である可能性も否定できません。

とくに、社員数が多い・オフィス面積が広いなどの企業は、全社員の顔と名前を把握するのは容易ではありません。もし、 外部の人間がいれば、機密情報の漏えいにつながる恐れもあります。

フリーアドレスを導入すると、固定席での運用以上に、執務スペースへの入退室管理には気を遣う必要があるといえます。

誰がどこにいるか把握できなくなる

座る席は毎日変わるので、誰がどこにいるのか把握できなくなります。来客や電話があったときに、社員を探すところから始まるので、取り次ぐまで時間がかかります。これではスムーズな対応とはいえません。

また、わからないことがあったときや、書類の確認・承認が必要なときなど、特定の社員を探すのに時間と手間がかかれば、業務とは別に負担がかかります。度々発生すれば、ストレスとなり、社員からは不平不満が生まれるでしょう。

フリーアドレスを導入するなら、誰がどこにいるのか分かる座席管理ツールの利用をオススメします。「WORKAGILE」なら、社員1人あたり300円以内で座席や状況の把握・管理が可能です。 最短即日での導入が可能、無料のお試し利用も可能です。まずは気軽にお問い合わせください。

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フリーアドレスの導入に失敗・廃止した原因

パソコンを前に頭を抱える女性

フリーアドレスの導入に失敗し、制度を廃止したケースもあります。主な原因には、次の3つが考えられます。

  • ●導入目的が不明確だったため
  • ●オフィス外でも業務ができる環境が整っていなかったため
  • ●オフィス環境が適切でなかったため

失敗を防ぐためにも、しっかり押さえておきたい項目です。それぞれチェックしてみてください。

導入目的が不明確だったため

フリーアドレスを導入する目的が不明確なままでは、失敗する可能性は高くなります。現状の課題感を踏まえた明確な目的がなければ、 社員にとって適切なオフィス環境を整えられず、ストレスを感じてしまうかもしれません。

「オフィスコストを削減したい」「コミュニケーション活性化させたい」「社員一人ひとりのモチベーションを高め、生産性を向上させたい」など、導入目的はさまざまです。目的を明確にすることで、目指すべき姿がはっきりとします。

また、社員にもその目的を周知しておけば、導入後は社員一人ひとりが目指すべき姿を意識しながら働くようになるでしょう。

オフィス外でも業務ができる環境が整っていなかったため

社内外に関係なく、どこでも業務ができる環境でなければ、フリーアドレスは失敗します。なぜなら、フリーアドレスの導入は、テレワークや在宅勤務が可能な環境であることが前提だからです。

そもそも、フリーアドレスでは社員の人数分の座席数が用意されていないことが多く、もし座席数以上の社員が出社した場合、座る席のない社員があらわれます。 これを回避するためには、在宅ワークができるよう手続きを電子化したり、出勤状況を把握するためのコミュニケーション手段に必要なビジネスチャットツールを導入したりなどの準備が必要です。

オフィス環境が適切でなかったため

フリーアドレスを導入する場合、オフィスのレイアウト変更を合わせて行うことがオススメです。 現状のレイアウトのままフリーアドレスを導入すると、社員のモチベーション低下につながる可能性があります。固定席を持たない分、仕事へのスイッチが入りづらくなる社員が多くなるためです。

集中できるブースや複数人でミーティングできるエリア、休憩できるエリアなど、目的によって区画分けすると、オフィス全体にメリハリがつくようになります。社員は気持ちを上手く切り替えられるようになり、生産性の向上にもつながるでしょう。

【意味がない?】フリーアドレス導入の失敗リスクが高い職種

大量の書類に対応する男性

職種によっては、フリーアドレスの導入によって良い効果が得られない場合もあります。具体的に、以下のような特徴をもつ職種は、フリーアドレスを導入しても失敗する可能性が高いので注意が必要です。

  • ●書類・道具など個人の持ち物が多い
  • ●特殊なシステムを必要とする
  • ●経理など高いセキュリティレベルが求められる
  • ●事務職やクリエイターなど常に出社し席で集中して作業する機会が多い

席を固定し、社員一人ひとりが自分の席で仕事ができる環境を整えたほうが、無駄なトラブルやストレスが発生せず、業務を円滑に進められる場合もあります。

逆にフリーアドレスに向いているのは次のような特徴を持つ職種です。

  • ●外回りが多いなどで在席率が低い
  • ●PC1つあれば業務を進められる
  • ●部署をまたいでプロジェクトを進める機会が多い

注意が必要な職種でフリーアドレスを導入した場合、かえって業務の生産性を低下させてしまうようなことにならないよう、失敗のリスクと対策について事前に確認しておきましょう。

フリーアドレス導入前の課題

打ち合わせをしている男性社員

フリーアドレスを導入する前に、以下2つの課題を解決する必要があります。

  • ●フリーアドレス導入時にコストがかかる
  • ●セキュリティ対策をする必要がある

ここが解決できていないと、失敗するリスクを高めてしまいます。それぞれ解説するので、チェックしてみてください。

フリーアドレス導入時にコストがかかる

生産性の向上のためにフリーアドレスを導入しようとした場合、ノートパソコンやタブレットといった機器の購入、オフィスのレイアウト変更など、フリーアドレスで働きやすくするための出費が必要となります。 コストを抑えようとし、デスクと椅子を用意するだけでは、フリーアドレスのメリットを十分に発揮できません。社員は、日々の座席の確保と調整に追われ、「ただ、座席数を減らされただけ」といった印象を抱いてしまうでしょう。

効果的になフリーアドレスを導入するためには、集中ブースやWEBミーティング用のブースなど、目的に合わせて区画分けすることも必要です。導入時のコストはデスクと椅子だけに留まらないため、十分な予算の確保が必須です。

セキュリティ対策をする必要がある

フリーアドレスを導入する際には、セキュリティ対策も欠かせないポイントです。フリーアドレスにすると、 オフィスに社外の人間が紛れていても気づきにくくなります。見かけない人がいても、「他部署の社員かな…」くらいにしか思わないでしょう。

業務を行うなかで、顧客に関する個人情報や機密情報など、社外に漏れてはいけない情報を取り扱う場面は多々あるはずです。セキュリティ対策がしっかりされていないと、情報漏洩につながる恐れもあります。フリーアドレスを導入する際は、セキュリティ対策も並行して行うべきです。

フリーアドレスの導入手順|成功するためのコツとは?

笑顔でOKサインを出す女性

フリーアドレスの導入手順を解説します。手順は、以下のとおりです。

  • 1.導入の目的を明確化し社員に周知する
  • 2.オフィス環境の整備や事前準備を入念にする
  • 3.部分的に試験導入する
  • 4.全社導入に向けてルールや運用体制を整えていく

成功するためのコツもあわせて紹介するので、参考にしてみてください。

導入の目的を明確化し社員に周知する

まずは、フリーアドレスを導入する目的を明確にしましょう。「何のためにフリーアドレスを導入するのか」という目的によって、運用スタイルやレイアウトなどが変わってきます。

また、導入の目的が明確化したら、すべての社員に周知することも大切なポイントです。その際には、「(目的を達成するために)どのような働き方をしてもらいたいのか」、までしっかり伝えるようにしましょう。

オフィス環境の整備や事前準備を入念にする

目的が明確化したら、オフィス環境を整えます。具体的には、オフィスのレイアウトの整理や、必要なシステム・ツールの選定と導入などを行います。

またオフィス外でも仕事ができるよう、タブレットやスマートフォンなどのモバイル端末の貸与、ビジネスチャットツールの導入なども必要になるでしょう。事前準備を入念に行うことで、フリーアドレスをスムーズに導入できます。

部分的に試験導入する

パソコンを見る男女

事前準備が整えば、試験的な導入から始めてみましょう。最初から完璧にフリーアドレスを運用するのはそう簡単なことではありません。運用するなかで、問題点が見つかったり、新たな課題を発見したりするものです。

試験的に導入しておくことで、 今まで見えていなかった問題・課題が見つかるため、本番ではより効果的にフリーアドレスを運用できます。試験の段階で、対象となる部署に対していっぺんに導入すれば、大幅な修正が必要になる可能性があります。部分的に導入し、少しずつ改善できるようにすると作業の負担を減らせるでしょう。

全社導入に向けてルールや運用体制を整えていく

試験部分導入時に見えてきた課題に対して対策を考え、 全社導入に向けてルールや運用体制を整えていきましょう。ルールや運用体制がなければ、社員は利用する際に迷いが出る可能性があります。

例えば、私物や共有物の収納にルールがなければ、片付けない社員があらわれ、物が散乱してしまうことも。適切なルールがあれば、社員にとっても利用しやすい環境になるでしょう。

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WORK AGILEの管理画面

引用元:WORK AGILE公式サイト

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分析機能によってPDCAサイクルを回せるので、継続的な改善が可能です。その時々の状況に応じて、最適な状態が保ちやすくなります。フリーアドレスのメリットを十分に活かせるようになり、社員は働きやすい環境が整えられてモチベーション向上、企業は社員の生産性が高まり業績アップにつながるでしょう。

ほかにも、事前に座席を予約できる機能、社員の所在を確認できる機能など、さまざまな機能によって失敗のリスクを抑えられます。

WORK AGILEは総務部などでのお試し利用が無料、最短即日稼働も可能です。 失敗しないフリーアドレスを運用したい方は、ぜひお問い合わせください。

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まとめ

グループでミーティングをする

フリーアドレスの導入に成功すれば、コミュニケーションの活性化や複数部署によるコラボレーションの促進、業務の効率化など、さまざまなメリットが得られます。しかし、導入に失敗すれば、労力やコストが無駄になるでしょう。 フリーアドレスのメリットを享受し、デメリットを最低限に抑えるには、座席の利用状況を可視化するツールを合わせて導入することをオススメします。

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