ハイブリッドワークとは?メリット・デメリットや導入の流れ、成功事例3選も解説

誰もいないオフィスルーム

多様な働き方に対応するため、ハイブリッドワークの導入を検討中ではありませんか?新しいものを導入するときは、デメリットや失敗するリスクが気になり、ためらってしまうことも少なくないでしょう。

そこで本記事では、ハイブリッドワークを失敗せずに導入できるように、デメリットや課題、成功させるためのポイントを解説します。また、企業における成功事例も紹介するので、あわせて参考にしてください。

ハイブリッドワークの意味とは

1人で作業する女性

ハイブリッドワークとは、出社型「オフィスワーク」と在宅型「テレワーク」を組み合わせたワークスタイルのことです。

「異種のものを組み合わせる」の意味をもつハイブリッドに、ワーク(仕事)を組み合わせたハイブリッドワークは、多様な働き方を可能にします。

例えばハイブリッドワークを導入することで、週5日勤務のところを3日間は出社し、残りの2日間は在宅勤務にするという働き方ができます。また企業によっては最低限の出社日数が決められていたり、全員出社する日が設けられていたりするなど、さまざまなケースがあります。

業務内容やライフスタイルに合わせて、会社勤務か在宅勤務かを自由に選択できるため、従業員の仕事への満足度やモチベーションを高められます。

ハイブリッドワークが注目されるようになった背景

ハイブリッドワークが注目されるようになった背景として、新型コロナウイルスの影響によるテレワークの導入が挙げられます。

新型コロナウイルスの感染が拡大し、政府は緊急事態宣言を発令しました。その後も外出自粛を呼びかけるなど、企業は出社せずに仕事ができる環境づくりが急務となりました。そこで多くの企業が導入したのが、在宅勤務のテレワークです。

しかし、テレワークだけでは
・他従業員とコミュニケーションがとりにくい
・会社の方が集中できる
・社内でしか行えない業務がある
など、さまざまな課題が見えてきました。

これらの課題を解決するため、オフィスワークとテレワークをバランス良く取り入れたハイブリッドワークが注目されるようになったのです。

ハイブリッドワーク導入のメリット

部下と女上司

ハイブリッドワークの導入には、次のようなメリットが挙げられます。

・ オフィススペースを有効活用できる
・ 生産性の向上が期待できる
・ 優秀な人材の確保につながる
・ 従業員のモチベーション・満足度向上が期待できる
・ 従業員の多様な働き方の実現が可能になる

それぞれ解説するので、ハイブリッドワークを導入しようか検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

オフィススペースを有効活用できる

ハイブリッドワークを導入するメリットの1つは、オフィススペースの有効活用が挙げられます。

ハイブリッドワークはテレワークも可能になるため、在宅勤務する従業員が増えます。これにより、従業員の出社率を下げ、オフィススペースに余裕を持つことができるのです。

余ったスペースには集中ブースや休憩用ラウンジ、WEB会議用のミーティングルームなどを設置し、有効に活用できます。

なお、空席が目立つと、出社した従業員は自分だけ働いている気になってしまい、モチベーションが低下する可能性があります。固定席をもたないフリーアドレスを導入すると、空席が目立つのを防げます。出社率が極端に低い日でも、従業員のモチベーションが下がるのを防ぐのに効果的です。

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生産性の向上が期待できる

ハイブリッドワークは生産性の向上が期待できるワークスタイルです。従業員は業務内容に応じて、オフィスワークとテレワークを使い分けできるようになります。

打ち合わせや会議などが必要なときは、オフィスワークの方が他従業員とコミュニケーションがとりやすいため、スムーズに行えます。一方、データ入力や書類作成を行う際は、テレワークで閉鎖的に作業した方が、他人に邪魔されることがないためはかどるでしょう。

従業員は、働く場所を自由に選択できることで、より効率よく働くことができます。その結果、一人ひとりが仕事で成果を出しやすくなります。

優秀な人材の確保につながる

打ち合わせをする男女

多様な働き方に対応できるハイブリッドワークは、優秀な人材確保にも役立ちます。

求職者にとって仕事を選ぶうえで、働きやすい環境かどうかは重要なポイントです。働き方を自由に選べることで、人材確保の機会を広げられます。入社希望者が増えれば、優秀な人材も確保しやすくなるでしょう。

また出社を前提としないことで、育児や介護などを理由とする離職を防ぐ効果も期待できます。定着率が向上すれば、企業の長期的な成長へとつなげられます。

従業員のモチベーション・満足度向上が期待できる

ハイブリッドワークは、従業員のモチベーションや満足度にも良い影響を与えます。

自分で働き方を選べるため、仕事に対して主体性が生まれます。従業員は自分の言動に責任をもったり、課題を見つけて積極的に行動したりするようになるものです。仕事に対する意識が高まれば、従業員のモチベーション向上につながります。

さらに、働き方を自由に選べることで、従業員は働きやすくなり満足度が高まります。企業や仕事に対して愛着や誇りを感じるようになるため、離職率を抑えるのにも効果的です。

従業員の多様な働き方の実現が可能になる

柔軟性が高いハイブリッドワークは、一人ひとりの状況に合わせやすく、従業員の多様な働き方を実現できます。

例えば、「今日は夫が休みで、家では集中しにくい」というときは、在宅勤務から会社勤務への変更が可能です。会社勤務や在宅勤務を自由に選べることで、企業側から押しつけるのではなく、自分の意思による働き方を実現できます。

また出勤を前提としないことで、オフィスが遠く出勤するのが難しい人材を確保しやすくなるところもメリットです。

ハイブリッドワーク導入のデメリット・課題

悩みを抱える男性社員

魅力的なメリットがある一方で、ハイブリッドワークには次のようなデメリット・課題があります。

・ 社内でのコミュニケーションが不足しがち
・ 従業員の勤怠管理が複雑になる
・ セキュリティ面での対策が必要になる
・ 人事評価のルールの変更が必要な場合も

事前に知っておくべきポイントなので、しっかり押さえておきましょう。

社内でのコミュニケーションが不足する

ハイブリッドワーク導入の課題の1つに、社内でのコミュニケーション不足が挙げられます。

在宅勤務をする従業員も出てくるため、従業員同士が社内で顔を合わせる機会が減ってしまうからです。それにより、情報共有やチームビルディングが上手くできないなど、さまざまな問題が発生する可能性があります。

また出勤する社員が少ないと、雑談する機会も減ります。雑談からは新しいアイディアが生まれることもあるため、そのような機会を減らしてしまうところもデメリットの1つです。

従業員の勤怠管理が困難になる

ハイブリッドワークは、従業員の勤怠管理が複雑になる可能性があります。

会社勤務と在宅勤務が混同するため、誰が出社しているのかがわかりにくくなります。直接依頼したい案件や急な打ち合わせなどが入ったとき、従業員との連携がスムーズにとれなくなることがあります。

また、オフィスワークに加えてテレワークの勤怠管理が必要になるため、担当者は管理の負担が増えます。負担が増えたと感じれば、勤怠管理を行う従業員からは不平不満が生まれてしまうでしょう。

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セキュリティ面での対策が必要になる

ノートPCで作業する男性

ハイブリッドワークを導入すると、セキュリティ面でリスクが生じる場合があります。

テレワークを実現するためには、ペーパーレスやビジネスチャットツールの導入など、業務のデジタル化が必須です。デジタル化することで、自宅でもオフィスと変わらずに業務を行えます。

しかし、テレワークが実現すると同時に、不正アクセスやフィッシング、書類・データの紛失といったリスクを伴います。個人情報や機密情報が外部に漏れれば、企業の社会的信頼を落としかねません。ハイブリッドワークを導入する際には、しっかりとしたセキュリティ対策が必要です。

人事評価制度の変更が必要な場合も

オフィスワークをする従業員とテレワークをする従業員がいると、人事評価に不公平感が生まれやすくなります。

緊急なトラブルや急を要する案件が発生すると、その場にいるオフィスワークの従業員に依頼せざるを得ません。その結果、対応した従業員が評価し、結果的にオフィスワークを中心に働く従業員の評価をついつい上げがちです。

昇給や昇格に影響を与える人事評価を重視する従業員は少なくありません。多くの従業員がオフィスワークを選ぶ状況が続けば、ハイブリッドワークは形だけのものになり、期待していた効果が得られなくなります。
そのため、ハイブリッドワークやリモートワークでは、出社した人だけが評価されないよう、リモートワークの人も正当に評価される、働く場所によらない評価制度に変更する必要が生じます。

ハイブリッドワークを成功させるためのポイント4選

グループミーティングする男女

ハイブリッドワークを導入する際は、以下4つのポイントを押さえておくことが大切です。

・ フリーアドレスを導入する
・ ツール・環境を見直す
・ 社内で運用ルールを決める
・ セキュリティ対策を徹底する

導入後に失敗したと後悔しないよう、しっかり押さえておきましょう。

フリーアドレスを導入する

フリーアドレスとは、オフィスの中で固定席をもたず、好きな席で働くワークスタイルのことです。ハイブリッドワークと一緒にフリーアドレスを導入すると、余分なオフィススペースを有効活用できます。

ハイブリッドワークではテレワークする社員がいるため、オフィス内に全従業員分の座席数を用意する必要がありません。フリーアドレスを導入することにより、日々変動する従業員の出社率に柔軟に対応できるようになります。

空席が目立つこともないため、従業員のモチベーション低下を防ぐ効果も期待できるでしょう。

ツール・環境を見直す

ハイブリッドワークを円滑に導入するためには、ツールや環境の見直しが必須です。

オフィスワーク主体の働き方では、ハイブリッドワークに適さないことが多く、業務に支障が出ることがあります。ハイブリッドワークに適したITツールや環境を見直すため、次のような取り組みが必要です。

・ コミュニケーションツールの導入
・ 勤怠管理ツールの導入
・ Web会議ツールの導入
・ 社内のネットワーク環境の構築
・ ノートPCやタブレットなど、遠隔で操作できるデバイスの準備

ツールや環境を見直せば、オフィスワークとテレワーク、どちらを選んでも適切な環境の中で業務を行えます。

社内コミュニケーションを促進したい方には、「WORK AGILE」がおすすめです。 チーム協働予約やランダム席予約など、コミュニケーションを促進する機能が充実しているので、まずは気軽にお問い合わせください。
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社内で運用ルールを決める

2人で作業する女性社員

ハイブリッドワークを導入する際は、社内での運用ルールが不可欠です。

運用ルールがなければ、従業員は思い思いのままに業務を行うようになります。テレワークばかりの従業員や、進捗状況を報告しない従業員などがあらわれるでしょう。連絡が上手く取れないと、業務に支障が出てしまいます。

例えば、報告・連絡・相談の方法や緊急時の対応の仕方など、あらかじめ運用ルールを決めておくことが大切です。運用ルールがあることで、従業員は迷わずにすむため、業務に集中できるという効果も期待できます。

セキュリティ対策を徹底する

テレワークが可能になるため、セキュリティ対策は徹底して行うことが重要です。

社内でしか扱われなかった書類やデータが、ハイブリッドワークを導入したことで外部に持ち出されるようになります。ノートPCの置き忘れや盗難、コンピューターウイルスによる感染など、さまざまなリスクに備えておくことが大切です。

また、従業員のセキュリティに対する意識が低ければ、情報漏洩するリスクは高くなります。一人ひとりが高い意識をもてるよう、セキュリティ教育も必要です。

企業におけるハイブリッドワーク導入の成功事例3選

手を上げて喜ぶ男女

最後に、ハイブリッドワークを導入した企業の成功事例を紹介します。
・ サイボウズ
・ 日本マイクロソフト
・ 富士通

導入企業ではどのような成果を上げているのか、それぞれ詳しく見てみましょう。

サイボウズ:情報格差の解消に成功

チームワークを促進するサービス・製品を販売するサイボウズ株式会社。100人100通りの働き方を目指し、テレワークやハイブリッドワークを積極的に導入しています。

サイボウズが抱えていた課題というのは、オフィスワークとテレワークで生じる情報格差です。この情報格差を解消するため、さまざまな取り組みを実施しました。

例えば、あらゆる業務をオンライン化することで、テレワークでもオフィスと同じように仕事ができるようにしています。また、テレワークによってその場にいなかった社員も情報共有できるように非同期型の情報共有にシフトし、後追いできるようにしました。

これらの取り組みにより情報格差が解消されたことで、働きやすさを向上させるのに成功したのです。

参考:THE HYBRID WORK|離職率28%、採用難、売上低迷。ボロボロから挑んだサイボウズのハイブリッドワーク10年史

日本マイクロソフト:多様な働き方と生産性の向上を実現

日本マイクロソフトでは、コロナ禍で業務のほぼすべてをリモートで行うことになり、業務効率やエンゲージメントの低下といった新しい課題に直面しました。

その一方で、従業員の中にはリモートワークによって家族サービスやスキルアップに使える時間が増えたりと、柔軟で多様な働き方ができるようになったケースもでてきました。

そこで日本マイクロソフトは、リモートワークの中で得た新たな課題と気付きを踏まえ、リモートワークとオフィスワークの利点を柔軟に組み合わせたハイブリッドワークの導入に踏み出しました。ハイブリッドワークに対応するようにオフィス環境や運用ルールを整え、従業員の多様な働き方と生産性の向上を実現しています。

参考: Microsoft|リモートワークからハイブリッドワークへ

富士通:ワークスタイルの最適化に成功

2020年富士通は、従業員が主体的となり、最適な場所と時間を選択する働き方のコンセプトとして「Work Life Shift」を発表しました。

テレワークが中心の働き方でも、生産性やエンゲージメントを向上させることを目的としたのです。2021年にはオフィスでのリアルなコミュニケーションを可能とする真のハイブリッドワークスタイルを実現すること、ワークライフバランスの向上を目指し、「Work Life Shift 2.0」を発表しています。

富士通ではワークスタイルを最適化することで、働きやすい職場環境へと整えられています。

参考: 富士通|一人ひとりのWell-beingに向き合うDX企業としての働き方へ「Work Life Shift」の進化

ハイブリッドワークを導入するならWORK AGILEがおすすめ!

明るいオフィスルーム

ハイブリッドワークは、テレワークとオフィスワークを両立させるワークスタイルです。

効果的に導入するためには、従業員の所在確認や勤怠管理をしやすくすることが大切です。また、社内の空席が目立たないよう、固定席をもたないフリーアドレスを導入するのもよいでしょう。

座席管理システム「WORK AGILE」は、これらの機能を備えているため、導入することでハイブリッドワークで生じやすい課題を解決できます。ほかにも、社内コミュニケーション促進機能や座席予約など、従業員のパフォーマンス向上が期待できる機能も充実しています。

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